内容
運命の相手とはいつどこで出会えるか分からないものです。
内田翔汰さん(30)と汐里さん(31)は地域のバレーボールサークルで出会い、1カ月後に交際、その5カ月後に電撃結婚を果たしました。
聞けば、お互いの第一印象はさほど良くなかったとのこと。それなのになぜこれほどスピーディーな展開で進んだのでしょうか?
結婚に至るまでについて聞いてみました。
お互いの第一印象は「微妙」だった
――お二人の出会いはバレーボールサークルだそうですね。入会したきっかけを教えてください。
汐里さん:先に入会していた弟からの誘いがきっかけでした。私は小学校から高校までバレーボール部で、社会人になってからもソフトバレーを続けていたんです。でも、ケガをして5年ほどブランクがあって……。そろそろ再チャレンジしてみようかなと思って、2024年4月に入会しました。
翔汰さん:僕はその1カ月後に入会しました。きっかけは友人からの誘いです。バレーボールは未経験だったのですが、高校バレーを題材にしたアニメ「ハイキュー!!」に影響されまして、実際にプレーしてみたいと思ったんです。
――お互いの最初の印象はいかがでしたか?
汐里さん:翔汰は、練習中は全然話さないタイプなんですよ。冷たい人なのかなって思いました。
翔汰さん:僕も最初は汐里のことを、ちょっと近寄りがたいと思っていました。練習中は無意識に距離を置いていましたね。
友人たちの協力でスピード交際!
――では、どのように親しくなっていったんですか?
汐里さん:チーム内の共通の知人Aさんが、LINEを交換する機会を作ってくれたんです。実は私、Aさんに「彼氏ができなくてずっと探しているんです」って話をしていたんですね。そしたら翔汰と気が合うのではと、前々から引き合わせることを少し考えていたみたいです。
翔汰さん:LINEのやり取りは最初から頻繁にしていたわけではありません。最初の頃、汐里はLINEの返信が遅かったです。でも、だんだんメッセージをやり取りする回数が多くなっていきました。
――LINEでは具体的にどんな話で盛り上がりましたか?
汐里さん:バレーボールや好きな食べ物の話が多かったですね。私たち二人とも寿司や焼肉、ラーメンが大好きで食の好みが似ているんです。食べることの話から自然と会話が広がっていきました。
翔汰さん:あとは他愛のない話ですね。毎日のように連絡を取り合っているうちに、自然と親しくなっていきました。
――初めてデートした時のことを覚えていますか?
汐里さん:出会って数週間が経った頃、見附市のイングリッシュガーデン敷地内にあるカフェに行きました。翔汰は練習中は全然話さなかったのに、2人きりになったら意外と自然に会話ができて楽しい時間を過ごせました。
――交際に発展したのはいつでしょうか?
翔汰さん:2回目のデートで夏祭りに誘って告白して、お付き合いすることになりました。初めての出会いから約1ヶ月後です。実は、バレーボールサークルのメンバーたちが「お互い好きなのに、なんで一歩踏み出さないの?」って背中を押してくれたことが勇気になりましたね。
汐里さん:メンバーのみんなは、私たち二人が付き合うことを歓迎してくれました。もし自分たちだけのペースで進んでいたら、こんなに早く付き合うことはなかったと思います。
結婚を決めたタイミングとは?
――交際から結婚までの経緯を教えてください。
汐里さん:私も翔汰も30代なので、お付き合いを始めた時から、お互いに結婚を意識していました。あとはタイミングだけかなと思っていましたね。そんな時、私が赤ちゃんを授かっていることが分かったんです。
翔汰さん:二人ともすごく幸せな気持ちになりました。そして家族になるために、妊娠が分かった翌月の10月に入籍しました。結婚関連の手続きや引っ越しは大変でしたが、協力しながら乗り越えられました。
――ご両親の反応はいかがでしたか?
汐里さん:両家とも温かく迎えてくれて「良かったね」って言ってもらえました。何の問題もなく結婚まではスムーズでしたね。
――結婚生活はいかがですか?
汐里さん:まだ始まったばかりですが、翔汰が色々と気遣ってくれてありがたいです。母子手帳の取得から両家の顔合わせ、引っ越しまで、積極的に動いてくれました。つわりがひどい時期も、本当によく支えてくれましたね。
翔汰さん:あと数カ月後には長女が生まれるので、今からとても楽しみです! 新婚旅行ができずにいるのが心残りですが……。時期はまだ未定ですが頃合いを見て、北海道へ大好きなお寿司を食べに行きたいと旅の計画をしています。
「新しい環境」に飛び込めば出会いのチャンスが広がる
――お二人の経験から、どんな場所に出会いのチャンスがあると思いますか?
汐里さん:私たちの場合きっかけはサークル活動でしたが、いろんな人が集まるイベントに参加するのも良いと思います。決まった友達としか会わない生活だと、なかなか新しい出会いはありません。ちょっと勇気を出して、新しい環境に飛び込んでみることが大切だと思います。
翔太さん:本当にそうですね。僕の場合も、アニメをきっかけにバレーボールを始めてみたら、数カ月後には結婚していましたし(笑)やっぱり行動してみることですね。
――最後に、出会いを探している人へのアドバイスをお願いします。
翔汰さん:第一印象だけで判断しないことが大事だと思います。実際、僕たちの場合は第一印象はイマイチでしたが、何度か関わっているうちに、お互いのことを知り好きになりました。
汐里さん:同感です。出会った時の印象だけでなくて、何度も関わってみると「実は気が合うかも」という発見があるかもしれません。出会った頃は想像もしていませんでしたが、今はこうして幸せな結婚生活を送っています。人生のパートナーを見つけたい方は、ぜひあきらめずに一歩を踏み出してみてほしいです。
この記事を書いたのは…
渡辺まりこ
新潟県三条市在住のライター。hitohira企画代表。経営者から、クリエイター、地域イノベーター、職人まで各界の第一線で活躍する人物へのインタビューを800件以上実施。夫は13歳年上の包丁職人。お笑いが好き。著書『インタビューの教科書』ほか2冊。
https://www.watanabemariko.com/